昭和の文豪・武者小路実篤先生の愛した長岡1号温泉

 

武者小路実篤先生は大正時代より日本を代表する文豪の一人でした
夏休みには三津浜(当時・伊豆長岡温泉の隣町)で毎年海水浴を家族水入らずで楽しんでいました。
昭和になった或る日に突然、実篤先生は神経痛を患い動けなくなりました。
その時に長岡温泉を薦められて来荘したことが、
当荘と実篤先生との長い付き合いの始まりとなりました。
それから、第二次大戦の終焉(敗戦直前は秋田に疎開)その後動けなくなるまでの長期に渡り
1年の半分近くを当荘で過ごし沢山の作品を世に出しました。



先生の代表作となった『愛と死』はスペイン風邪で彼女を亡くした主人公の過去を忍んで書いたプラトニックラブ小説です。現在のコロナ被害で大変な思いをしている私たちと共通した時代がテーマです
今はコロナ被害の動揺からか世知辛い世の中になってしまいました。
だからこそ、この心温まる恋愛小説を今皆様方に読んで戴きたいと私は思います。
心が洗われる小説です。作者の暖かい心情が伝わる小説です。



文豪・実篤先生は、『愛と死』執筆中に突然現れて「今、主人公の彼女を亡くして非常に悲しい。お墓参りをしたいので館主家のお墓へ案内して下さい。」と「涙ながらに訴えてきた!!!」と先代の社長から良く聞かされました。



従兄弟の志賀直哉先生とも御一緒なされたり家族思いの人でした。
「実篤先生はトマトが嫌いでしたが、優しい性格でお茶目で人懐っこい魅力的な人だった」とも
聞いております。
実篤の宿いづみ荘は、先生の暖かいお人柄をコンセプトに
「安らぎとくつろぎを追求した時間が停止中の如く落ち着いた空間を目指して」これからも誠意努力していく所存で御座いますので皆様からの変わらぬ御愛顧を宜しくお願い申し上げます。


文豪・実篤先生が愛した実篤の宿いづみ荘で「愛と死」を読んで、当時の時代感覚と共通した時代に生きている私達だからこそ感じる、「優しい心を取り戻せて戴ければ幸いだ」と、私達スタッフ一同努力して参りますので今後も重ねて宜しくお願い申し上げます。